心に残った話 - ヘルパーステーション
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言葉でつながる心
2016/1/6
N様という、耳も遠くなられ、目も見えにくくなってきた92歳の男性の利用者様がいらっしゃいます。
ある日伺うとN様はテレビも点けず「毎日毎日ベッドの中で、何にもする事が無くなってしまった・・」と、ボソリと仰いました。
そこで、「それなら、毎日ここで一緒にすごされる奥様の事を俳句に詠まれたらどうでしょうか? 」と私が申し上げると「そうねぇー」と黙ってしまわれました。
奥様がおっしゃるには、「こうしている時はね、何か考えているんだわ」とのこと。しばらくするとN様がおもむろに口を開かれ

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「命綱 妻の笑顔で 張りが出る」続けて、「毎日が 妻のおかげで 生きられる」

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と詠まれました。
奥様に「こんな心温まる句を詠んでいただけて嬉しいですねぇ」と言うと、奥様はこう仰いました。
「それはね、お互い様なの。私もこの人がいるから生きていられるの」と。

とても美しい夫婦の支え合いの想い。
一件一件のお宅に伺うなかで、いつも思うことは、様々な事を学ばせていただくご恩返しに、何か一つでも利用者様の希望に繋がることをお伝えできればと、そんな想いが込み上げます。
この新鮮な気持ちを忘れず、これからも努めてまいります。



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